この三十一字による短詩形文学は、要するに叙景と叙心という二つのテーマをめぐって成立するもであり、
その表現範囲はきわめて限られたものであり、・・・
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しばしば叙景は叙心を導き出すための、ただのきっかけにすぎないことがある。
いや、その方が多いくらいのものである。
とすると、叙景はほとんど無意味であって叙心のための暗号と化することさえ珍しくはなくなるであろう。
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従って和歌は、どうしても、お互いに気心の知れた、狭い、限定された社会におけるコミュニケーションの
手段化することも、これは避けがたい。
定家明月記私抄続篇 定家、後鳥羽院の勅勘を蒙る 承久二年記 堀田善衛著 より
また、出入り禁止をくらって日記にぐちぐち書いている藤原定家であったwww