2007/12/21

科学者と芸術家 寺田寅彦

>観察力が科学者芸術家に必要な事はもちろんであるが、
>これと同じように想像力も両者に必要なものである。
>
>世には往々科学を誤解してただ論理と解析とで固め上げたもののように
>考えている人もあるがこれは決してそうではない。
>論理と解析ではその前提においてすでに包含されている以外の
>何物をも得られない事は明らかである。
>
>総合という事がなければ多くの科学はおそらく一歩も進む事は困難であろう。
>
>一見なんらの関係もないような事象の間に密接な連絡を見いだし、
>個々別々の事実を一つの系にまとめるような仕事には
>想像の力に待つ事ははなはだ多い。
>
>また科学者には直感が必要である。
>
>古来第一流の科学者が大きな発見をし、すぐれた理論を立てているのは、
>多くは最初直感的にその結果を見透した後に、
>それに達する論理的の径路を組み立てたものである。

青空文庫「科学者と芸術家寺田寅彦著より ※構成&色づけ by (='ω'=)


学生時代に図書館から借りて読んだシステム工学(たしか岩波講座基礎工学だった)の本に
「分析とは物事をバラバラにすること」
「設計とはバラバラの部品を統合すること」
といったことが書いてあったのを思い出しました。

「論理」と「解析」は「管理」する為には必要な手法と思われる。
「ある一定のルール(論理)」に基づいて「人の行動(※行為から修正)を解析」し判断を下す
という行為を「現在の管理」とした場合である。

管理とは状態を維持するための行為であって、新しい価値を創造するものではない。
また、管理対象を細分化することによってでしか成長することはできない。

細分化されタコつぼ化と揶揄されはじめた状況をWebは変えようとしている。

<Link>

猪瀬博 コンピュータ博物館 日本のコンピュータパイオニア 社団法人情報処理学会
「文化国家としての技術立国を」 猪瀬博教授  堀 浩一(東京大学)著
「屁尾下郎」氏のツッコミが世の中を詰まらせる 「公私混同」原論 糸井重里著
「栄光なき天才たち」 第6巻 理化学研究所 作:伊藤智義、画:森田信吾