プレイステーションの場合だと、久多良木(健)さんが僕のところに来て今度作ろうと言うと、じゃあ、そいつにやらせてみようとなる。これが縦です。そうするとCPU(中央演算処理装置)がいるぞとか、レンダリングの動画の画像チップがいるぞとか、いろいろ足りないものが分かり、LED(発光ダイオード)のバックライトにしちゃおうとなっていきます。
── 会社の執念。つまり10年は執念でやらなきゃだめなんですね。
絶対です。会社の執念があって、そこまで行くという筋書きができます。だから今の現場力も、そこへ向かううえで引き出される力なんです。
── この10年我慢できるという企業の執念というのが、なかなかすごい。
そこが僕の一番言いたいところです。米国型の金融資本主義では10年続けられない。短いサイクルで自分の期間に成績を出すというのではなく、日本のトップの人たちの責任というのは、自分の判断が必要で、いい悪いは後でいいと思います。
【日本はやっぱり現場力】現場の無茶が独創を生む
出井伸之氏(元ソニー会長兼CEO)が語る日本企業の執念
0 件のコメント:
コメントを投稿